ホームレス中学生
友達が
「30分で読めるから!」
と言って本を貸してくれた。
30分はウソだったけど。
たしかにすぐ読めた。
お笑い芸人「麒麟」の田村が書いた
『ホームレス中学生』。
Amazonはこちら(『ホームレス中学生』)
家を失い、たった一人で公園で暮らした少年時代。
お金を拾い、草を食べ、シャワーの代わりに雨を浴び。
現代日本にこんな子供がいたんだ・・・。
TVで話してることそのままだ。
すごく笑えて、それ以上に泣けた。
そして自分が恥ずかしくなった。
普通に暮らし食べていけることがどんなにありがたいか、
自分がどんなに恵まれているか。
日本にいるとつい忘れてしまう。
今の私にはなんとかかんとか仕事があるし、
親の家に巣くっているから屋根もある、
お金が無いと言ったって、ご飯を抜いたら歌劇が観られる。
なんと私は幸せなのだ。
それを忘れてた。
この本は最初から最後まで感謝の言葉に満ちていた。
大袈裟な言葉を使うのではなく、改まって言うのではなく。
生かされていることへの感謝の心は常に彼の中にあるのだろうと思った。
だから私は恥ずかしい。
いろいろ、いっぱいいっぱいで、イライラしたり疲れたり、
一人で暮らしたいなどと我侭なことを考えたりして、
今の自分の贅沢に、親孝行できる幸せに、思い至らなかったから。
感謝することを忘れていたから。
読み終わったあとに親の顔が見たくなった。
・・・一緒に住んでるんだから毎日みている顔なのだけど。
感謝の気持ちを言葉にするなんて照れくさいことはとてもできないが、もうじき敬老の日でもあるし、2人のためにケーキでも焼こうかと、本を閉じながら考えた。
(敬老の日なんて言ったら湯気をだして怒るだろうな)
小学生の読書感想文みたいな日記になってしまったが、
私にとっては、そんな本だった。
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2007_09_13
/ 本と映画とテレビ